(前回から読むといいぞ)
ロックの価値観が違う野郎同士のケンカ。
誰でもそうだけど、先輩や目上からの興味のない話や自慢話。それから盛りに盛った武勇伝。そして最後に説教に至るのが定番。
そら、後輩バンドも最後にはブチギレます。
そして、この後輩バンドも後に、自分の後輩に「昔、先輩バンドに噛みついちゃってよ~」みたいな話をする。
終いには、自分と同じようにその後輩バンドとのケンカが勃発。
(以下ループ…)
尚、ロック野郎のケンカは何もバンド間だけではない。
メンバー同士での衝突もよくある話。
よく聞くフレーズは『音楽性の違い』
メーンバー間において、実は色んな葛藤があったと予測できる。
この収入でこれから食っていけるのかとか、結婚や子供が生まれたとか。
そして、自分たちの音楽を貫くのか、それとも信念を曲げてまで売れる方向に向かうのかなど。
要は、夢の消費期限が切れたと表現した方がいいかもしれません。
何件もアルバイトを掛け持ちし、夜は安っすい居酒屋で朝まで語る。
売れないバンドマンにある古典的な話。
無我夢中になった時期は良かったんだけど、だんだん活動を続けていくうちに、すれ違いが生じる。
そして、それが積もりに積もって何かの拍子に一気に解散に向かう。
ロックだな。
三波’s バンドも実は、メンバー同士のいざこざがあって、解散へと一直線。
後から聞いた話だけど、三波’s バンドも5,6年くらい活動していた。
バンドも食っていけるレベルではないけど、それなりに人気が出てきた。
すると、そこにマネージャーを買って出る女が現れる。
そう、その女こそ三波の現在の嫁さん。
最初は、メンバー同士のライブの調整などをしていて、助かっていたらしい。
だけど、徐々にバンドの方針の舵を取るようになり、ジャンルの違うライブに参加するなど、バンド内で亀裂が生じ始める。
バンド内の連絡係やスケジュールの調整など、面倒なことはマネージャーが担当。
俯瞰してみると、ライブ活動を活発化させるために、マネージャーは奮闘してる。
だけど、メンバーはバンドの色があるので、ロックとは温度差が少しでもあるライブへの参加はしたくない。
どちらの意見も納得できる。
そして、メンバーの一人が「バンドの方向性が気に入らねぇ…」とつぶやく…。
“マネージャー”と、名指しして言ったわけじゃないけど、メンバー間では誰が原因なのかは分かっていた。
こうなっちゃうと、もう収拾がつかない。
自我が強いロックンローラーの集まり。一度入った亀裂は、なかなか修復することは難しい…。
気まずい雰囲気が漂う中、ある男がマネージャーの肩を持つ。
三波だ。
そうだ、三波はこのマネージャーに惚れてたんだ。
続く…。
◆
今までの話は、随分前から三波から聞いた話です。
気が付けば、”君”付けしなくなってる(笑)