これは何か。
「カステラ」と表記されてるのでカステラ。
確かに中身もカステラです。
正式には「玉子焼きカステーラ」
それがどうかしたのかと言われると、どうもないです。
あえて言うなら、カステラであってアンパンマンではない。
でも、アンパンマンが「キャホーッ」ってポーズしてます。しかもウィンク付きで。
右下のドキンちゃんなんて、「テヘッ♡」 って感じです。
これがいいのか悪いのかと言われれば、何とも言えません。
普通の人は、特段意識しませんからね。
中身のカステラも旨いし、いや、旨すぎる。
ほんのりと甘い、あの絶妙な甘さ。しかも、冷めても旨い。
そりゃ、焼きたてのアツアツが一番うまいけどね。
別に、この人たちの商売を邪魔するわけでもありません。
ふと、思っただけですので。
これをどこで買ったかと言えば、正月に参った初詣の屋台(出店)。
もちろん、玉子焼きカステーラを買って食べるのが目的じゃない。
(当たり前だわなw)
今年一年を無事に過ごせるようにと、祈願してもらいました。
もちろん俺だけじゃなくて、他の家族やらの御一行が集まる。
で、坊さんが念仏を唱えて、それぞれご利益をあやかる。
当然ながら、大人はおとなしくその念仏を聴くことが出来る。
その念仏の途中に、木の柄に白い紙みたいなものが付いた謎の棒で ササーーーーッ っとされてもビクともしない。
ま、大人ですから。慣れてますから。
だけど、ちびっ子はそうはいかない。
最低でも小学校に入るまで、あの場所、あの空気の中でおとなしくかつ、行儀よくできるのかと言えば無理だろう。
当然のことながら、その集団の中には家族連れの祈願者もいる。
念仏なんて、生まれて初めて聞くものだろうし、よく分かんないだろうし。
なんでこんな所でじっとしてなきゃなんないのか、理解できるはずがない。
寺や神社によっては太鼓やシンバルみたいな楽器(神具)で、念仏のリズムに合わせて鳴り響いたりもする。
その音に驚いて、さらに泣きわめくことだってある。
とても可哀そうだ。
そのちびっ子もそうだけど、その子のために祈願に来てるお父さんやお母さんも。
…
…
!?
偶然か。それとも必然か。
その手のちびっ子が、俺の目の前にいるじゃねぇか。
パパさんが必死にちびっ子を何とかおとなしくさせようと、奮闘している。
さらに、そのちびっ子だけじゃない、ママさんもあたふたしてる。
兄弟が多いのかそのママさん、そのちびっ子の妹と弟であろう赤ちゃんに付きっきり。
よーし、いっちょ解決してやるか。
とっさに思い浮かんだのが、さっきのアンパンマンカステーラの袋。
これで何かできないものかと考える。
考えている時間も、ちびっ子の駄々のこねようは収まらない。
むしろ、増すばかりだ。
パパさんの腕の中から今にも飛び出しそうな勢いで容赦なく暴れている。
うーん…。
うーん…。
ひねり出したアイデアはというと…
これを見たちびっ子は、一瞬にして泣き止んだ。
そして、息をのんだ。
続く…。
◆
アンパンマンはちびっ子には人気。
でも、色々と気を付けなきゃなりませんね。