入ってんのか、入ってないのか。
まもなく、漏れそうなんですけど…。
街のの喫茶店(カフェって言うのか?)での出来事。
これまでの人生において、何度かこの状況に出くわしたことがある。
その経験からすれば、人が中に入っていたということは一度もない。
今回も入っていないであろうとは感じてはいる。
しかし、今までとはちょっと違う。
何が違うのかと言えば、赤のメーターが7割を占めている。
今回こそは、ホントに中に人がいるんじゃないのか、と。
以前のことはいちいち覚えてはいないけれど、青が優勢だったような気がする。
思えば、施錠できていないからこそ、青が優勢なんじゃないかと。
だが、今回は違う。青は劣勢だ。
ヒーローが悪役にやられているあの感じに似ている。
完全には施錠出来てはいないが、扉が開かない可能性がある。
逆にガチャガチャ扉をゆすれば、開く可能性だってある。
いやいや、そもそも「開かない」のであれば、人が中にいるってことだ。
ガチャガチャとできる勇気がねぇよ…。
さて、困った…。
ノックしようか、どうしようか。
中に人がいれば、そいつは施錠しているつもりでいる。
カギ閉めてるの分かんねぇのかっ!
と、ブチ切れられるのも嫌だしな。
いや、ブチ切れられるのはまだいいとして、出てきたときに顔を合わせるのが気まずい。
男子便所のあるあるで、別にうんこくらい誰でもします。
だけど、うんこをする個室の扉から出てきたところに誰かがいるとちょっと照れくさい。
その誰かも「オマエ、さっきうんこしてたよな」てな感じになる。
別にその誰かも、出てきたヤツに対して何の偏見もない。
誰だってうんこくらいしますから。
家庭や職場ならまだしも、公共の場でのこの心理は多少なりとある。
と、そんなことを頭の中でぐるぐると考えていると、中から音がした。
中に人がいる。確実にいる。今回は人がいる初めてのケースだ。
俺の下の門も今にも開きそうな勢いだが、どちらにしても用は足せない。
もう少し、我慢するしかない。
ただ、待つにしても便所の中で待つのもなんだなーと思い、一度外に出ようとする。
とその瞬間、図ったかのように個室から人が出てきた。
俺はその時、外に出ようとしてたので後ろ向き。
振り返って、すぐに入るのもなんか申し訳ないというか、気恥ずかしい。
さらに言うと、直後はなんかイヤだ。
なので、俺は「小便を済ませてこれから出ますよ」と言わんばかりの雰囲気を醸し出して外に出ようとしていた。
ところが、何やら出てくる人影がやたら小さい。
後ろ向きでもはっきりと感じられた。
なんと相手はガキんちょだったんだ。
なんかホッとしたぜ…。
おっさんじゃなくて良かったぜ。
そんな想いを馳せながら、俺は外に出ようとした体を一気にUターンさせた。
そして個室便所の扉に手をかけ、いつもより力みながら扉を開く。
緊張から解放された後の大便は、何とも清々しい気分だった💩
みんなも家のカギはもちろんのこと、便所のカギもしっかり閉めろよ!
◆
学生時代、地元の放送局でアルバイトしていた時の便所の話。
とても大きな建物だったので、便所も広くて大きい。
便所だって小便器が8台くらいあったし、大便の個室も4室くらいあったんじゃないかな。
用を足したいと思い、便所に向かう。
その時、上司であるチーフプロデューサーであったオジサン(通称チーフ)と同時に便所にイン。
そのチーフが、意気揚々と個室便器に入場される。
俺はその時、小便。
俺はその時、特に気にせず用を足していたのだけれど、チーフの様子が何やらおかしい…。
全くの無音なのだ。
気になるわな。
無音なんだもの。
音が発生してもおかしくない状況で、いや、音が発生すべきだろという状況での無音状態。
言っとくけど、屁とか、ブリブリ音とかじゃなく、最初の儀式であるズボンを下すあの作業の音な。
ちょっと長くなりそうだ。
次回に続けるとしよう。